「木村さんのリンゴ」(学研パブリッシング)書評

●あるベテラン編集者より

 

「木村秋則の人類史的意味」

 

あの奇跡のリンゴの木村秋則さんについて書かれた小原田さんの最新著作『木村さんのリンゴ』が発売されました。 68日公開の映画「奇跡のリンゴ」の封切りに合わせての刊行となりました。

 

木村さんのことを取り上げた本というと、農薬を使わずにリンゴを栽培することは不可能といわれた農業の常識に反旗を翻し、11年間の苦難の末に自然栽培でリンゴを栽培することに成功した木村さんと家族の苦難の物語、と思うでしょう。たぶん映画もそんなストーリーでしょうね(まだ、観てないけど)。そして、感動の涙というのが、木村さんの類書のパターンじゃないでしょうか。それはそれでいいんでしょうが。

 

ところが、小原田さんの新著は、そうした本の一線を画しています。木村さんのリンゴの自然栽培は、ほんのプロローグに過ぎないのです。ひとくちに言うと、この本のテーマは、「木村秋則の人類史的意味」ということになるのでしょうか。

 

本書前半には、リンゴの自然栽培とその後の全国的に波及している自然栽培の流れについての話が出てきますが、その流れが今後の地球にとってどんな意味があるのか、その話をするための前段という印象です。

 

読みどころは後半のUFOと宇宙人の話。この話題を出すと、多くの人は眉にツバをつけます。しかし、他の天体には、人類のような知的生命体がいない、としているのは、現段階の科学の仮説に支えられた「常識」です。しかし、木村さんのリンゴは、この「常識」から言ったら、絶対に存在しないはずのもの。

木村さんの生き方そのものは、「常識」に対する挑戦だった。そのことが通奏低音のように、本書の根底に流れている考えです。

 

 木村さんは、アブダクション(UFOによる拉致)の体験があります。そのような話すら多くの人は信用しません。しかし、UFOによってピックアップされた木村さんには、重要な役割があると、小原田さんは言います。リンゴの自然栽培と木村さんのアブダクション体験は密接に関係があることが力説されています。

 

 人類が危機を迎えている今日、木村さんの生き方こそ、人類にとっての希望であることが読み取れます。「常識」で考えれば、制御の技術を持たない原発を作ってしまった人類は滅びるしかないでしょう。しかし、木村さんの生き様に学び、脱常識と未来を信じて行動することによって、希望が生まれることが本書の全編から強く伝わってきます。

 

 世の中広しと言えど、おそらく木村秋則さんの人類史的意味について語っているのは、小原田さんくらいではないでしょうか。木村さんが宇宙の意思を人類に伝える役割があるとしたら、本書の著者である小原田さんもまた、木村さんの役割を解き明かして、広く知らしめているわけですから、これからの人類、とりわけ日本人に高次元からの意思を伝えるメッセンジャーなのかもしれません。

 

 なにせ、小原田さんは、アメリカの原住民ホピ族に伝えられる人類の未来に対する予言を直接目の当たりにして、それを本に書いた人なのです。前著『原爆と原発』でまさしく、そのことを書いています。危機感とともに、今、私たち一人ひとりの生き方によって、人類の運命は好転するかもしれない、そのような強いメッセージに溢れた力作です。一読後、親しい人に薦めたくなる本です

 

 

●ブログ 船井幸雄.com より (高島敏子さん)

 

「冬にさあ、雪道を歩いたことがありますか。除雪も何もしていない深い道。ひざまで雪に埋まって歩くのな。道なき道な。雪のないところなら5分もあれば着くけど、10メートル歩いては休み、また進むという歩き方だから、30分以上かかる。でも、最初に歩いた人が道をつければ、2番目、3番目は楽に歩けるものな。私はよお、次に歩いてくる人のためにも、いい道をつくってあげたいのな。私の失敗は、次の人たちの答えだと思っている。こういうことをすると失敗するという答えなのな。すべてが順調にいったら、自分が鼻高々になってしまうしな。」

 無肥料・無農薬でリンゴをつくった「不可能を可能にした」木村秋則さんの言葉です。
 その木村さんの2冊目の本を書き下ろした、小原田泰久さんの人へのまなざしは優しく、愛情にあふれていらっしゃいます。
 木村さんが心を開くのは、そんな小原田さんの物書きとしての姿勢があるからなのだと思います。

 その2册めの本とは『木村さんのリンゴ』

 そして、本の発売と同時に、映画「奇跡のリンゴ」も上映がはじまりました。
http://www.kisekinoringo.com

 木村秋則さんは決してブームの人でもなく、時の人として騒がれただけの人でもなく、しっかり時間をかけて、「農業を変えたい、食を見直したい、世の中を良くしたい」という人たちが今でも木村さんのまわりに集まり、益々増え続け、今や世界にまで広がり、木村式自然栽培は、しっかりと熟成・発酵していったことを証明しています。

 3年前に1冊目の本『木村さんのリンゴ 奇跡のひみつ』

を書いた時は、ポツリポツリと、木村さんのあとを追いかける人の姿はあったと著者は語ります。
 そして今、木村さんの後方にはものすごい多くの人たちが、力強い足取りで、木村さんのあとを追っていることに驚きます。
 米・ダイコン・カボチャ・キュウリ・ニンジン・ジャガイモ・・モモやナシやブドウも自然栽培で実らせている事実。
 生産のために、農薬を使わざるおえなかった人たちも、農薬を使わなければ実らないと思い込んでいた人たちも巻き込んでいる事実。

 実は、何故過去に木村さんが世間で騒がれたかというと、自分がUFOに乗せられ、宇宙人と遭遇した体験を堂々と話をしたことにあるのです。
 10年も前から、木村さんから龍やUFO、宇宙人の話を聴かされていた著者は、リンゴの話は心に響いても、宇宙人の話は、当時はピンとこなかったそうです。

 しかし、10年前から時代は大きく変わり、地球がすべて、人類が一番という狭量な見方は、これからは通用しなくなるのでは、そうしないと地球の未来はないのでは、と、2冊目の本を書くにあたり、木村さんを再度取材することで強く感じたそうです。

 福島原発が起きた直後、たくさんのUFOが上空を飛んでいた映像を見た人は多いのではないでしょうか。
 それはいったい何を意味するのでしょうか。

 著者は、「ひょっとしたら、リンゴの無農薬栽培というとてつもない難事業に木村さんを挑ませ、それを成功させた裏には、荒唐無稽とも思えるような、UFOや宇宙人の話を、より多くの人に信じさせるためという目的があったのかもしれない、UFOマニアが分厚い資料を振りかざして、“宇宙人は地球へ来てるんだ!”と叫んでも、ほとんどの人は信じようとしない。しかし木村さんだからこそ、人は宇宙人の話に耳を傾けるのだ。そして木村さんの自然栽培・UFO・宇宙人の話に共鳴できる感覚をもつ人々が手を結び、この地球を守っていけるのでは」という結論に達します。

 「ぼくたち人類は、決して偉いわけではない。宇宙という巨大なシステムのある部分を担っている歯車だ。その歯車は、ひとりで動いているわけではない。
 まわりに支えられ、まわりを支えてこそ、システムの一部になれるのである。支えあい、助けあい、お互い様。これが宇宙の法則なのだ。
 この地球という星に住みながら、そのことをしっかり学び、学んだことを実行していくのが、ぼくたち人類の役割なのである。
 ぼくたちは、学びの過程で、宇宙人と交流することになるだろう。何が大切なのか気づかせてもらうことになる。経済のありかたも自然に変わり、つまらない争いもなくなり、地球は、平和に安全に楽しく生きていける星に生まれ変わるのだ。」小原田泰久

 「私はよお、自分がダイコンだったら、ニンジンだったらと、置き換えて考えるのな。そうすると、これはやっちゃいけないことだ、こうしてあげればいいということがわかってくるのな」木村秋則